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「オルギン県高齢者福祉施設設備改善計画」完成式典

2010年04月16日



4月16日、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の一環として実施された「オルギン県高齢者福祉施設設備改善計画」の完成式典が行われました。


この計画はオルギン県のカトリック教会が運営・管理する高齢者食堂を食堂兼デイサービス施設として活用する為の設備改善を目的としており、カトリック教会系の国際NGO、「カリタス」に対し、日本国政府より14,997ユーロを供与し実施されたものです。供与資金は施設の改修・拡張工事やデイサービス新設にかかる機材供与に充てられました。

キューバ政府は障害者や疾病者、高齢者が安価で利用できる国営食堂を各都市に設けています。しかしこの国営食堂は地方都市部では中心地にのみあることから、中心部に居住している住民しか利用できず、また、食堂の収容人数に制限がある為、高い需要に対応出来ていない状態にあります。その為、教会が運営する食堂がキューバ全土に多数あり、政府の援助を受けられない人達に食事を無料で提供しています。また同様にデイサービス施設も運営しており、独居老人等に対して食事、洗濯、散髪、リハビリやレクリエーション等のサービスも提供しています。しかしながら、教会が運営する施設も国営食堂と同じく、施設数自体が不足しており、各施設も設備が不十分であり、高い需要に対応出来ていない状態にあることから本計画が実施されました。


本計画によって当施設を利用している100名の高齢者及び障害者の栄養状態及び生活環境が改善され、新たにデイサービスの提供を受けることができました。



同日にオルギン市の高齢者福祉施設「神のご慈悲」で行われた完成式典で西林万寿夫駐キューバ特命全権大使は挨拶を行い、その中で「本計画により、施設利用者の皆さんがより良いサービスを受けることができるよう、厨房・食堂が整備されると共に同施設が改修・拡張されたことを喜ばしく思います。関係者各位がしっかりと供与品の保守・管理を行い、今回の供与品が末永く活用されるものと期待します。」と述べました。


キューバ側からは謝辞としてアルナルド・アルダマ司教が「日本の援助に感謝します。本計画により、高齢者福祉施設利用者の生活が飛躍的に改善すると共に、本計画が世界平和に向けた小さな一歩となることを強く望んでいます。この施設は教会が運営しているものの、キリスト教徒でない人々でも気軽に利用できる施設であり、本計画の成果がより多くの人々に裨益されるよう取り組んでいきます。」と挨拶されました。


式典には大使館員のほか、エリザベス・ガルシア外国貿易・外国投資省オルギン事務所長やマヌエル・マルティネス・カリタス・オルギン代表、施設利用者そして本計画に寄与した被供与団体である「カリタス」の関係者が出席しました。式典に際し、関係者による歌唱や舞踏、空手演舞などを鑑賞し、本案件の完了を関係者と共に祝いました。






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