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「ピナール・デル・リオ県2幼児教育施設改善計画」 完成式典
2010年09月15日

在キューバ日本国大使館は、9月14日,「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の一環として実施した「ピナール・デル・リオ県2幼児教育施設改善計画」の完成式典を行いました。

本案件の対象幼児教育施設の1つ,ベージョ・アマネセール。完成式典は同施設で行われました。
この計画は2008年8月下旬から9月上旬にかけて到来したハリケーン・グスタフ及びアイクにより大きな被害を受けたピナール・デル・リオ県ラ・パルマ市の2幼児教育施設の復興工事の実施を目的としており、スペインに本部を置く国際NGO、ナバラ新未来連合に68,997ユーロを供与し実施されたものです。供与資金は屋根と窓の改修に必要な資材の購入に充てられました。
この幼児教育施設は1961年に女性の社会進出促進を目的に設置され,就学前教育は対象年齢が1歳から6歳までと定められており義務教育ではないものの,両親が外に働きに出る場合は慣習として子どもを施設に預けることが半ば義務づけられています。プロジェクト実施対象施設に通う幼児の保護者は生活水準が比較的低く,施設が閉鎖された場合,子どもを預けて働くことができず,さらに収入が減少する状況にあったため当計画が実施されました。
地元テレビ局の取材があるなか,本案件の対象幼児教育施設の1つ,ベージョ・アマネセールで行われた完成式典では,キューバ側からクリスティーナ・カルモナ・コンデロ同施設長,メダルド・ロドリーゲス・エクスポシト・パルマ市議会教育局長から日本の協力に対する謝辞があり,NGO側からはイレアナ・ガルシア調整員が挨拶を行いました。

エクスポシト・パルマ市議会教育局長から,日本の協力に対する感謝の言葉がありました。
そして日本側から西林万寿夫駐キューバ特命全権大使が挨拶を行い、その中で「ハリケーンで壊れた両施設の屋根や壁などが改修され,両施設を利用する約200人の子どもが快適に幼児教育を受けることができるようになり,子どもたちの父母が安心して働ける環境を整えられたことをうれしく思います。改修した施設をキューバ側が大切に使い,今後も同地域の幼児教育に貢献していただきたいと思います」と述べました。

地元のテレビ局の取材が入る中で,挨拶をする西林大使
同幼児施設では,3歳から6歳までの子どもたちがお絵かきや歌,ダンスなどを元気に学んでいました。キューバは保健医療の水準が高いことで知られていますが,同施設ではお医者さんごっこをしている子どもたちもいました。患者役の子どもにお医者さん役の子どもがおもちゃの点滴を入れていました。西林大使は「子どものころから保健医療に親しむ機会があるのですね」と述べると,関係者たちは笑顔でうなずいていました。

在キューバ日本国大使館
経済協力班
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