経済協力
「青年の島飲料水供給改善計画」完成式及び「青年の島稲作生産強化計画」署名式
2012年2月14日

1.「青年の島飲料水供給改善計画」完成式 2月1日,青年の島に出張した西林大使は,草の根・人間の安全保障無償資金協力の一環として実施した「青年の島飲料水供給改善計画」の完成式に出席しました。


式典で挨拶をする西林大使 供与品の高圧ポンプ
本件は,国際NGO「ムンドゥバット基金」を通じて,機材の老朽化等により飲料水の供給システムが十分機能していない青年の島に対し,必要機材(水道管に詰まったゴミを除去する高圧ポンプ,水量計や給水車の配水ポンプ,井戸水を汲み上げる揚水ポンプ及び水質検査機)を供与し,島民全体の飲み水へのアクセスへの改善を図ろうというプロジェクトです(総額74,625ユーロ(9,999,750円))。
式典では,島の水管理を司る水公社の代表,地域住民の代表,NGOの代表から,我が国の協力に対する感謝の意が表明されました。同式典には,島の行政府である人民権力議会の副議長や外国貿易・外国投資省の事務所長,日系人会会長等も出席しました。
西林大使は挨拶の中で,「これまで当国で実施された70件以上の草の根・人間の安全保障無償資金協力の内,日系人が多く住み両国間の関係において重要な土地である青年の島においては,実施されたプロジェクトは本件で7件目です。我々としては,今後ともこれらプロジェクトをはじめとする様々な機会を通じて,青年の島の更なる発展に貢献するとともに,日本と青年の島の交流を促進し,友好的な両国関係の更なる深化・拡大に努めたいと考えています。」と述べました。
2.「青年の島稲作生産強化計画」署名式
今回の出張中,西林大使は「青年の島」で8件目となる草の根・人間の安全保障無償資金協力「青年の島稲作生産強化計画」の署名式出席し,国際NGOムンドゥバット基金のムリージョ代表との間で署名を行いました。同署名式典にはラモン・サンチェス「青年の島」特別行政区人民権力議会議長が同席しました。 キューバ政府は現在,食料自給率向上のための食糧増産に力を入れており,中でもキューバ人の主食である米は優先作物にあげられています。なお,キューバ人一人当たりの年間の米の平均消費量は日本人を上回ります。青年の島では,すでに日本キューバ連帯委員会(クバポン)が協力を行っており,今回のプロジェクトがこれらの協力と相乗効果を発揮して,青年の島の稲作の普及・強化に役立つことが期待されます。

署名式典の様子(左から,サンチェス議長,ムリージョ代表,西林大使)
3.その他の活動
この他,今回の出張中,西林大使はキューバで唯一の日系移民1世であり,当国日系社会の最長老である島津三一郎さん(1907年(明治40年)12月24日新潟生まれの104歳,2009年に日本政府より百歳高齢者表彰を授与)を老人ホームに見舞った他,日系人墓地において先没者を追悼しました。

島津さんとの記念撮影
又,島に在住の日系人及び在留邦人との意見交換を行い,サンチェス「青年の島」人民権力議会議長とも会談を行いました。
在キューバ日本国大使館
経済協力班
cooperacioneconomicacuba@gmail.com
Tel. 204-3355 Fax. 204-8902
